［5月5日（日）更新］


●『キッドの真実』について（4/ 25UP）

●総評１（5/5 UP）


総評を書く前に、まずは問題のラストシーンについて触れますね。（＾＾；）ポスターに記された、『ついに明かされる”キッドの真実”―――――』。この文字が意味するのは一体何だろう。長年の謎だったキッドと新一の顔が似ている件に、とうとうメスが入るのか？これまでにも青山先生は二人が似ているのには意味があると仰ってるし、２００６年に発行されたＳＤＢ４０＋に載っている先生への質問で、

Ｑ：『キッドと新一って親戚なんじゃないですか？』
Ａ：『ドキッ（笑）』

これもず〜〜〜っと気になってました。そしてトドメは、超直近１０５巻の「つか、何でオメーオレに顔が似てんだよ？」「知るか！！先祖が同じだったんじゃねぇの？」というコナンとキッドの会話。このタイミングでこんなこと話すの怪しい・・・怪しすぎる・・・！（￣△￣；）と強い疑念を抱きながら、公開初日の朝・・・映画館の座席に着きました。

キッドを追い詰めた平次が、相手の素顔を見て驚くのは予告で幾度となく見ましたが。その後に続いた言葉は「あの顔、工藤にそっくりやったな・・・。それに声まで・・・」。このモノローグと重なるように映るコナンの姿に、「お？何だ何だ？めっちゃ意味深じゃん？？？（*＠Д＠*）」と期待が高まります。更に久垣弁護士が殺害された現場で平次がコナンの顎をクイッと持ち上げ（あのシーンめっっっっちゃ萌えてドキィ☆としたんですけど皆さんどうでした！！？）、じぃーーっと顔を凝視したことで「うわぁ、これは絶対あの件について進展があるぞー！！（*＠Д＠*）」と確信しましたね。

ここからもうずっと高揚感が止まらず、ドキドキわくわく・・・心躍って仕方なかったです。（*＞ｖ＜*）この映画の中で、二人に関するどんな事実がどんな形で明かされるんだろうと、常に気持ちが前のめりになってたなぁ。その後も伏線は続き、車両基地にある列車内でキッドとコナンを改めて見比べた平次が「なぁ工藤・・・おまえひょっとして、兄弟おるんとちゃうか？」とポツリ。かなり踏み込んだ発言に、「ふぉあ！！？（*＠Д＠*）」と心臓が飛び跳ねましたとも。

キッドの素顔が工藤に似てた。だから二人は兄弟じゃないかと問う平次に、コナンは最初「はぁ？（何言い出すんだコイツって感じ）」と返答。このリアクションは予想通りで、何の違和感もなかったんですけど。声まで似てたと言われ、

「たまたまだろ」
「たまたまか？」
「そ、他人の空似。・・・たまたまだよ」

最後の「たまたまだよ」の声色が、初見からすごく引っ掛かって。もっとこう、最初の「はぁ？」って温度感で強く否定すると思ったのに、何で不敵に笑うの？・・・え、もしや何か知ってて隠してる？？？と勘繰っちゃって。コナンは自身とキッドがどんな関係なのか既に知ってるのか？いやでもそしたら、コナンはキッド＝快斗だと知ってることになる。もしそうだったら茶番が過ぎるだろ・・・（￣△￣；）とモヤモヤしていたんですが、４６巻の絡繰屋敷でコナンはキッドに

「いつか必ずおまえを徹底的に調べ上げ、正体を白日の下に晒してやっからそう思え・・・。そのキザなモノクルを剥ぎ取って、素顔を見る前にな・・・」

と言ってるので、さすがにその線はないなと一安心。（−ｖ−；）ただこの時キッドはコナンに対して「やめときな・・・。何が入ってるかわからねーから、パンドラは箱を開けたんだ・・・。開ける前から中身がわかってる宝箱なんて・・・つまんねーぜ？」と返していて。これ連載当時からずっと気になってるんですけど、開ける前から中身がわかってる＝コナンはキッドの正体を知ってるってこと？・・・えっ、でもそれだと前述のコナンのセリフと矛盾しちゃうし・・・、・・・もうワケわからん・・・。（Ｔ△Ｔ）

話を戻しますが、じゃあ何故コナンはこんな意味深な反応をしたのか。それをず〜〜〜〜〜っと考えた結果、辿り着いたのが５５巻の過去編でした。ここで当時本当の７歳だった新一に、「私はキミの兄弟だよ・・・」と言った人物がいるんですよ。・・・そう、初代怪盗キッドとして活動していた盗一パパです。平次に「兄弟おるんとちゃうか？」と言われ、「そういえば昔・・・」とこの時のことを思い出したから、コナンの表情は懐古心を含んだ柔らかな感じになったのではないかと・・・管理人はひとまず腑に落ちた次第です。あくまで個人の想像なので、永岡監督に訊かないと真相はわかりませんけどね。（＾＾；）

このやり取りで終わりかと思いきや、中盤にも青子ちゃんがコナンをじぃ〜〜〜っと見つめて

「・・・キミ、青子の幼馴染みの男の子の小さい頃によく似てるなーって」
「そ、そうなんだ」
「うん、そっくり！」

・・・なんて言うじゃん！！？（＠△＠；）もうどんだけフラグ立てるんや・・・！！！（*´Д｀*）と鼓動は高まるばかりでした。このセリフを言わせるために今回青子ちゃんを出したのか、元々映画に出そうと決まっていて、それなら・・・と途中でセリフを加えたのかどっちでしょうねぇ。とにかくラストに向けた伏線が序盤からしっかりと張り巡らされていて、点と点が繋がり線になっていく過程が本当に素晴らしかったです。

やがてエンドロールが全て流れた後、工藤邸にいる優作パパが自分には双子の兄がいることを突如暴露！！（Σ￣□￣‖）物心つく前に両親が離婚し、優作パパは母親に、兄は父親に引き取られたそうで。有希子ママが知らなかったくらいだから、コナンがこの件を知ってる線は消えたと言っていいでしょう。

そしてここからの情報量がエグいエグい！！！！！有希子ママはその人物に会ったことがあるとの発言から、すぐに５５巻が浮かび「やっぱり盗一パパを差してるよね！（＾＾）」と一人頷いたものの。・・・はっ？マカデミー賞のお祝いに古びた刀を贈ってくれた？（ここで完全に思考停止）え？何言ってんの？？？それって最近っちゃ最近の話だよ？？？彼はとっくの昔に死亡してるのに・・・と脳内が疑問符で埋まります。

何者かに盗まれて行方知れずだった星稜刀が、今現在工藤邸の床の間に飾られていることに衝撃を受ける中（こんなオチ誰が予想できる！！？）、ナイトバロンシリーズ最新作の感想を求める優作パパのスマホにメールが・・・。

「今回の話も興味深く楽しめたよ　Ｔ．Ｋ」

・・・え？（＠△＠；）

「ありがとう！兄さん　Ｙ．Ｋ」

えっっ？？？（＠△＠；）（＠△＠；）（＠△＠；）

その頃何故か電波塔の上に立っていた川添刑事は、顔を覆っていたマスクをペリペリと剥がし・・・露わになったのは見覚えのあるチョビ髭にモノクル。長身を包む黒いスーツと、風に靡くマント。そして頭にはシルクハットが―――――・・・。

・・・・・・。

・・・え？えぇぇ？？？？？





はっ・・・？えぇえぇぇ・・・？？？？？？（大混乱）だって快斗は、殺されたパパの仇を取るためパンドラを探して砕こうとしてるんだ、よ・・・？なのに・・・なの、に・・・？？？？？？？？（困惑×∞）去年も哀蘭のキスに衝撃を受けて固まりましたが、今年はその比じゃなかったですよ。映画館を出てご飯を食べてる時も、その後２回目を観る時もずーーーーーーっと動揺してました。マジかよ・・・これが『キッドの真実』ってやつか・・・。（呆然）そりゃ今年試写会中止にするわ・・・。（納得の嵐）盗一パパ生存説は以前ネット上でちょろっと目にしたことはありましたが、「いやいやご冗談を。物語の根幹が崩壊しますやん。ナイナイ（−ｖ−；）」と鼻で笑ってたのに・・・まさか真実だったとは・・・。（お口ポカーン）

・・・えーーーーーでもさ〜、まじ快５巻の怪盗コルボーは千影ママの変装でしょ？（カイロのこと知ってたし）でも置き手紙に書いてあった「向こうでいい男見つけちゃったしね」の『いい男』って、もしや盗一パパのこと？？？（＠△＠；）文面から察するに、割と最近って印象を受けるんだけど・・・当初は千影ママも知らなかったのかなぁ？

そもそも、何で死んだことにしてるんだろ・・・。コナンと一緒で、組織にまた狙われて家族も危なくなるから・・・とか？・・・いや、そんな単純な理由じゃないか・・・。８年後には快斗があの隠し部屋に入れるように、予め仕掛けが施されてたわけだしなぁ・・・。（￣〜￣；）衝撃の事実が判明した途端、また新たな謎が生まれてしまったよ・・・。（白目）敬愛する父親は８年前に死んだ・・・殺されたと思い、今２代目キッドとして頑張っている快斗がこの事実を知ったら・・・と考えたらもちろん胸が痛くなるけど、納得できる理由があると信じて続きを待つよ私は・・・。（*＞＜*）

これを知った上で再度映画を観ると、もう驚きの連続でっっ！！！（*＠Д＠*）だってキッドが沖田君に変装して福城家に行った時、隣には川添刑事・・・盗一パパがいたんですよ！？え、あの瞬間、黒羽親子が並び立っていたのか・・・！（Σ￣□￣‖）と顎が外れそうになりましたとも。良衛さんが出してくれたお饅頭（？）をバクバク頬張ったり、お茶を飲んでほぅ・・・（*−ｖ−*）と和んでるのも、パパはすぐ傍で見てたわけで。あと帰りもコナンは平次のバイク、沖田君は川添刑事の車に乗ってたんですよ・・・。・・・うわぁ・・・息子と二人っきりで車内にいた盗一パパは、どんな気持ちでハンドル握ってたんだろうな・・・！！？（*＠Д＠*）

そしてそして、盗一パパと優作パパが兄弟（『く』ろばと『く』どうで、どっちもイニシャルがＫなのめっちゃエモくない？）ということは、それぞれの息子である快斗と新一は・・・



うわーーーーーー・・・うわわわ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜！！！！！！（*＠Д＠*）（*＠Д＠*）（*＠Д＠*）血の繋がりがあるだろうとは思ってたけど、もっとこう・・・遠い遠い親戚くらいのイメージだったので、ここまで近いことにびっくりですよもう！！！盗一パパと優作パパが１〜２歳差の兄弟とかではなく双子というのも衝撃だし（でも盗一パパが兄なのは解釈一致）、ホントに・・・ホントに二人は親戚だったんだ・・・ほあぁああぁあぁぁ！！！！！！！（脳汁ブシャー☆☆☆）

ついに公式で血縁関係があると明かされ「今までみたいに快新を楽しめない・・・ショック・・・！（＞△＜；）」との声も耳にしますが（その気持ちもわかる）、管理人はもうギュンギュン↑↑↑に萌えたタイプですね！！！４月１日のエイプリルフールに、お互い仮初の姿で出逢った怪盗と探偵。それだけでも十分運命的だったのに、実は従兄弟だったとか・・・禁断且つ最高のスパイスじゃないか！！！！！（*´Д｀*）同性で、怪盗と探偵で、更に血が繋がってる二人が愛し合う背徳感がさ・・・堪らねぇんだなコレっ・・・！！！！！（ハァハァハァハァ；）

・・・ぐはぁあぁああぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・、今年もとんでもない爆弾を界隈に落としてくれたもんだぜ・・・ゴッド青山先生っっ・・・！！！盗一パパが生きているという事実を、今後まじ快でどう調理なさるつもりなんでしょうか・・・。これぞ神のみぞ知る、というやつですね・・・。（＾＾；）この先の展開が怖くもありますが、一読者として続きを見守りたい所存です・・・ハイィィ・・・。


さて、続いて総評ですが。去年は対組織がテーマのドシリアスで重い内容でしたが、今年は見事にその真逆・・・



迷宮の十字路を彷彿とさせる謎解きもしっかりあって、ラブコメもここ数年で一番濃かった感じ。ハラハラドキドキのアクションもあり、コナン映画を構成するこれら３大要素のバランスは非常によかったんじゃないかと。・・・ただ、神映画だったと今でも大声で叫びたいハロ嫁や魚影には・・・個人的に及びませんでした。その要因が、



ストーリーが次々と展開していくので最初から最後まで物凄く引き込まれたし、中弛みが全くなかったのはよかったです。でもあれが適正速度だったとは・・・やっぱり言えないかなぁ。（＾＾；）終始少々駆け足で、忙しなく感じちゃったよ。今回主軸となった謎解きや、キャラの心情など・・・



故人を含めとにかく登場人物が多く、それぞれの目的や隠された人間関係、更にお宝の謎解きが複雑で難解。だからこそ本来もっと時間を掛けて、もっと丁寧に説明しないといけない場面も、時間が足りないせいでスピードを落とせず・・・どんどん先へ進んでしまったな〜と。管理人の頭の回転が遅いせいもあり、初見では理解が追いつかないシーンが多々ありました。（−ｖ−；）

まずさ、斧江圭三郎、斧江忠之、斧江拓三がもうややこしい。（爆）セリフでキャラの名前が出ても「えっ、それって誰だっけ？」と一瞬悩んじゃったよ。そこに東窪榮龍だの、町田正徳だの・・・聞き慣れない名前が次々出てきて混乱に拍車が掛かったわ。序盤から色んなキャラがバタバタと入退場を繰り返し、場面状況も煩雑化。そのためどうしても纏まりに欠け、最後までゴチャゴチャした印象が拭えなかったです。

去年は哀ちゃんが攫われて涙を流す博士や、冷静さを失い佐藤刑事に怒鳴ってしまうコナン、哀ちゃんと直美のやり取りや、キールの葛藤、海中でコナンを想う哀ちゃんなど・・・キャラの心情を深く丁寧に掘り下げ、観ているこちらも自然と感情移入し・・・心に刺さるシーンがたくさんありました。

対して今年は、キャラを躍動させることでそれぞれの魅力を表現していた気がします。派手なアクションはもちろんカッコイイし、映画館の大画面で観るのは格別です。でもね・・・心にじんわりと沁み入るキャラの内面も、もっと描いて欲しかったー！！その代表格が聖さんです。物凄いポテンシャルを持った良いキャラだったのに、父親の意思を継ぐことについての感情や、戦場で亡くなったという母親への思いを語るシーンがほとんどなかったのが本当に悔まれる！！！（＞△＜；）もっと彼の胸の内をモノローグ等で知れたら、キャラにグッと奥行きが生まれ・・・平次との空中戦も格段に深みが増しただろうに・・・。

中森警部が撃たれ、自責に駆られたキッドが雨に打たれるシーンもすごくよかったんですよ？よかったのに・・・、ほんの数秒後には博士や探偵団が北海道に着いて騒ぐシーンに切り替わったのがさ〜、マジで頂けなかったわ・・・！！（＞＜）もう少し余韻に浸っていたいところを突然ぶち壊されたから、初見時は激萎えしちゃったよ・・・。（白目）温度差ありすぎるシーンをくっ付けちゃアカン・・・アカンて・・・。（￣△￣；）

あとまだ特大の不満がありまして・・・今回はコナン、平次、更にキッドと・・・謂わば



作品の主人公であるコナンを差し置いて、メインは『平次ＶＳキッド』。しかも平次は久々の登場とあって、キッドとの斬り合いや聖さんとの最終決戦、そして和葉への告白など・・・見せ場をたくさん持っていったじゃん？公開前からある程度は覚悟してたけど、やはりコナンの活躍は薄まってしまい・・・満足度は例年より大きく下がってしまいました。・・・だって管理人は『江戸川の女』だもの。（スン；）

終盤殺人犯である良衛さんと一人対峙したり、真相を明らかにしたり、良衛さんとキッドを引き連れて斧江家の宝を暴いたり・・・探偵としての役目をしっかり果たしたのはよかったけどさー！！ハロ嫁や魚影にあった、思わず息を呑みスクリーンに釘付けになるような・・・



スケボーでロープウェイのケーブルを駆け上がるシーンも、カドクラの車を止めるためサッカーボールを蹴ったシーンも、何か妙にあっさりで・・・率直な感想は「物足りない」でした。五稜郭での大乱闘もみんな揃ってテンション爆上げだったけど、コナンは身長的に不利すぎて何の活躍も拝めなかったからさ〜。尚更アクションに関する不満がね・・・溜まっちゃいましたね・・・。（はぁ；）

それにせっかくこの３人が一堂に会したんだから、連携して何か巨大な仕掛けを動かすとか、逆に止めるとか、壊すとか・・・、



五稜郭を出た後はみんなバラバラになり、各々役目を果たしたけど・・・管理人は力を合わせて一つの危機を乗り越える鳥肌ブワッッ！！！な展開を欲してたよぉー。（Ｔ△Ｔ）もうこの３人が映画で揃うことはないかもしれないだけに、そこが本当に残念で仕方なかったです。

ＥＤ後、平和のオチから工藤邸へのスイッチがやや強引だったのも気になったな〜。（＾＾；）序盤に北斗星の一件でほんの１シーン二人を出しただけでは、ストーリーへの関わりが弱すぎたので・・・何かもうちょっと、伏線を仕込んでもよかったんじゃない？平次がコナンに「兄弟おるんとちゃうか？」と問い掛けたあのシーン以降に工藤夫妻が街へ出掛け、幼い兄弟が戯れてるのを見た優作パパが意味深にフッ・・・と微笑むとかさ。

・・・とまぁ好き放題言いましたが、今年は今年で十分楽しめました。今まで二人きりでイチャイチャしていたＫコ（紛れもない事実）の間に平次が入ったことにより、新たな科学変化が起きましたし。車両基地でこの３人が顔を突き合わせて話をするシーン、すっっっごくよかったよ。あと終盤五稜郭で沖田君や鬼丸も混ざって共闘するシーンも、滅茶苦茶テンション上がったわぁ。（*´Д｀*）・・・ただやっぱり、去年や一昨年のストーリー構成があまりにも完璧で、あまりにも美しすぎたから・・・、今作をそれらと同列にはできなかったな・・・うん・・・。（−ｖ−；）


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